①残業ゼロへの働き方転換に対する日本電産永守会長の発言は単純明快で分かりやすく株主から見るとその改革が新たな成長につながることが期待できる。 ②企業が行うべき変化は後ろ向きに対応するのではなく、積極的に変化を活かすことで
IR
日本企業のIRは担当者の方々の献身的な努力により、世界的に見ても高い水準にある部分もあります。ただ、どんなに熟練のIR担当者でも投資家の質問は様々であり、またケースバイケースで最適な対応は異なり、戸惑う事があるでしょう。ここでは、様々なケースにおける優れた対応を投資家の視点から解説します。
決算短信の簡素化について
①東証が公表した決算短信の自由度向上が注目されているが、投資家からは開示の後退につながるのではないかという懸念が強い。 ②企業は短信の開示項目の簡素化をする場合には、それが妥当であることについて十分な理論武装をすることが
政策にも求められる株主ターゲティング
①IRの場面ではターゲットとする株主を設定し、ターゲットにあった対応を行っていくのが一般的。 ②政策立案の面でも全ての株主を対象にして考えるよりも、長期視点で企業価値向上を真剣に意識する株主をターゲットとして明確にするこ
パッシブ投資家によるエンゲージメント
①企業はアクティブファンドの担当者による対話は評価しているが、パッシブファンドによる対話に対しての評価は相対的に低い。 ②パッシブファンドの担当者は企業分析の専門家ではないため、企業経営に対する適切な対話を求めることは困
アナリストに求められる長期視点と業績予想の功罪
①短期業績の予想に基づく投資については様々な規制が導入されようとしている。 ②日本では業績予想の手法も、企業の事業計画の立て方もボトムアップでの積み上げに偏り過ぎており、ビックピクチャーに基づく長期の視点が不足している。
Project ROI
①日本企業は短期的な収益を圧迫しても中期的に価値を生む投資を行っている場合がある。 ②その様な投資をProject ROIで評価した場合、会計上の償却年数と経済価値の持続期間で考えた場合で利益率に大きな差が現れる場合があ
企業価値評価における割引率
企業価値評価を将来キャッシュフローの現在価値で行う場合、将来キャッシュフローの重要性は言うまでもありませんが、それを現在価値に割り戻すのに用いる割引率も大きな意味を持ちます。しかしながら、この割引率をどのように求めるかと
IRターゲティング
コーポレートガバナンス・コードでは原則5-1において、株主との建設的な対話を促進するための体制整備・取組みに関する方針を検討し、開示すべきであるとしています。すべての株主と対話を行うことは現実的ではないため、誰がどのよう
マクロ経済の変動をどの様に説明するか
IRを行っていると、企業活動には大きな変化が起こっていないにもかかわらず、マクロ経済や株式市場の動向によって、株価が大きく変動することがあります。自社の状況に変化がない、あるいは影響を掴みきれない状態で、影響の大きさにつ