コーポレートガバナンスの議論を行う際に「少数株主の権利」という視点は欠かせません。トヨタAA株式などでの少数株主の権利が議論されたのは記憶に新しいと思います。ところが、ある方から「機関投資家は大株主なのにどうして少数株主
企業価値向上
企業価値の向上は、全てのステークホルダーが望むところであり、成長戦略の根幹です。ここでは企業価値向上を様々な角度から考えます。このコーナーの内容は企業の経営者・IRの皆様だけでなく、機関投資家の皆様にも是非ご意見を頂きたと思います。ここで述べられている内容の1つ1つがエンゲージメントのアジェンダ(議題)となるでしょう。
リキャップCBを考える
ここ数年ROE向上を目的とした金融商品とされるリキャップCBの発行が増加しています。東証一部企業では2012年にはわずか1社に過ぎませんでしたが、2013年は5社、2014年は15社、2015年には16社の企業がリキャッ
価格引上げの意味
日銀の黒田総裁は2%の目標を掲げてスタートしましたが、未だにその目標は達成できていません。原油価格の低迷など様々な理由がありますが、コストプッシュ型の物価上昇では、企業収益の大幅な改善は見込めません。企業収益と価格引上げ
新興企業の経営目標
コーポレートガバナンス・コードでは企業に中期目標を示し、それが達成できなかった時にはその理由を説明すべきとしています。しかし、収益基盤が不安定な新興企業にとって、コミットできる目標の開示は容易ではありません。高過ぎる目
社外取締役は業績にプラスのインパクトを与えるか
日本企業は社外取締役の導入には否定的な企業も多かったですが、その数は年々増加しており、会社法改正やコーポレートガバナンス・コードもあり、2015年6月末には東証一部の約95%の企業が社外取締役を導入しています。この様に
株主総会の位置づけに関する日米比較
株主総会のあり方について議論が活発になっています。コーポレートガバナンス・コードでも原則1ー1株主の権利の確保の保有原則②の中で、コーポレートガバナンスの体制が整っている事を条件に総会決議事項の一部を取締役会に委任するこ
株主至上主義はショートターニズムにつながるか
コーポレートガバナンスにおける株主の重要性が強調されると必ず出て来る議論が、株主至上主義とショートターニズムの関係です。米国でもヒラリー・クリントン氏が、長期的な視野に基づく経済活動の奨励を自身の経済政策「ヒラリーミック
欧米における社外取締役
英国 現行の会社法は2006年に制定されたものですが、経営機構とその権限分配に関する多くの事項が各社の定款などに委ねられていることが特徴とされています。ただし、株主総会や取締役に関しては詳しく規定されているのに対して、
マテリアリティマップ
企業に求められるCSRは企業の社会的責任や規範としてのものから、環境・社会・ガバナンスなどいわゆるESGを軸とした企業の持続性を高めるための取組みというように大きく変化してきています。その時重要となるのは、多岐にわたるサ
マクロ経済の変動をどの様に説明するか
IRを行っていると、企業活動には大きな変化が起こっていないにもかかわらず、マクロ経済や株式市場の動向によって、株価が大きく変動することがあります。自社の状況に変化がない、あるいは影響を掴みきれない状態で、影響の大きさにつ